コツさえ掴めば面接官を納得させられる!退職理由の答え方と具体例
転職では退職理由が重要となります。どうして前職を退職したのか、納得できる理由を伝えられなければいけないのです。こちらでは退職理由として納得してもらえる良い例やその伝え方について教えましょう。
Contents
なぜ面接で退職理由を聞かれるのか?
転職活動の際には必ず聞かれる質問として退職理由があります。それではどうして退職理由はそれほど重視されるのでしょうか。
すぐに仕事を辞めないか確かめるため
さまざまな理由を考えることができるのですが、一番の理由は同じ理由で再び転職しないのかを確かめるためです。
せっかく採用したのにその社員が辞めてしまうようなことがあれば、会社にとっては大きな損失となります。それだけ採用というのはコストのかかるものなのです。
採用担当者の責任にされてしまうかもしれません。そのため、退職理由を重視しているのです。
もし以前の会社の在籍期間が短いならば、採用担当者は疑問に感じてしまうでしょう。ひょっとしたら協調性のない人材なのではないか、根気よく仕事を続けることができない人間なのではないかと考えてしまいます。
そのため、退職理由をしっかりと確認することで、問題のない人材かどうかを判断するのです。
以前の職場の悪口はNG
また、退職理由を伝えてしまうとどうしても以前の職場の悪口になってしまうと感じる方がいるかもしれません。当然のことながら、悪口をいうのは禁物です。
たとえ本当の理由が以前の職場に対する不満だったとしても、それだけが理由であると主張するべきではありません。そのような後ろ向きな理由を伝えても印象は悪くなってしまうでしょう。
職場の悪口を平気で言う人間性であると判断される可能性があります。また、本人に原因があるにも関わらず周りの環境のせいにしていると判断されることもあります。
退職理由として望ましいことはできるだけ前向きな気持ちであることです。応募先の企業で実際に採用されたらどのような仕事をしたいのか、どんな働き方をしたいのかを退職理由に関連づけましょう。
そうすれば退職理由はとても前向きなものとなり、好意的に受け止めてもらえるでしょう。
退職理由については書類に記載するだけではなくて、面接の際にもしっかりとチェックされることが多いです。そのときには突っ込んだ質問をされることがあるかもしれません。
そのような場合に気の利いた回答ができるようにあらかじめ準備しておきましょう。たとえばやりがいが感じられなかったために退職をしたという理由の場合は、やりがいを感じる仕事について質問されるかもしれません。
こんなときに回答に窮することがあると、その退職理由は嘘をついたものであると判断されかねません。
退職理由を考える場合は企業側の立場になって考えることが大切です。どのような応募者を求めているのか、それが理解できれば退職理由を聞いた面接官が質問しそうなことは予想できるでしょう。
さまざまな想定質問を用意しておくことは大切です。どのような質問をされたとしても、納得のできる返答ができるように準備しておきましょう。自分の言葉で論理的に納得のいく説明ができるようにしましょう。
退職理由と志望理由に整合性を持たせる
退職理由を質問する意図は他にもいろいろなものがあります。たとえば退職理由と志望動機がリンクしている必要があります。たとえ納得できる退職理由を説明することができたとしても、それではどうしてその会社の求人に応募したのか、志望動機が納得されなければ意味がありません。
やりがいを感じられなくて退職したならば、応募先の企業での仕事にやりがいを感じられそうだという理由を伝えるべきでしょう。面接での質問というのはすべてがつながっているものだと自覚しましょう。
退職理由から転職への熱意に繋げる
退職理由からさまざまな方向に質問が飛んで行くこともあります。退職理由を考えて、そこからどうしてその企業に応募したのかその理由づけもちゃんとしておきましょう。
退職理由では意欲があるかどうかを確認されます。もしマイナスな理由を伝えてしまうと、仮に転職して同じ状況になれば再び会社を辞めてしまうと判断されてしまうでしょう。
給与がカットされたり、会社の将来性に不安を感じたから退職するという方もいるでしょうが、そのような理由を実際に面接の場で伝えるべきではないです。
どのような会社でもマイナスな状況に陥ってしまうことはあります。そんなときにすぐに退職してしまう人物であると判断されてしまえば、そのような人物を採用しようとは思わないでしょう。
退職理由は転職活動前に考えておくこと
このように退職理由というのはいろいろな事情から質問されるものです。面接担当者は退職理由一つをとっても、そこからいろいろなことを理解します。
転職活動の際には退職理由をしっかりと考えておきましょう。面接ではまず最初に退職理由が聞かれることになるケースが多いです。
退職理由を基本として、そこからさまざまな質問へと派生していくことが多いでしょう。そのため面接の最初の段階で失敗してしまっては、あとにまでずっと影響が出てしまいます。
最初のミスが最後まで尾を引いてしまい、結局転職活動に失敗してしまうというケースは少なくありません。逆にいえば、最初にしっかりと退職理由を説明することができれば、面接のそのあとの段階でも落ち着いて受け答えをすることができるでしょう。
説得力のある退職理由の説明を心がけてください。
退職理由を話すときの3つのポイント
ここからは面接で退職理由を話すときに注意するべきポイントを解説しましょう。
志望する会社でなければいけない理由を考える
まず一つは前向きなイメージを持たせるということです。正直に退職理由を話そうと思うとどうしてもネガティブな理由になってしまうことは多いでしょう。
そもそも何の不満も持っていなかったならば、転職をする必要はないからです。しかし、退職理由にネガティブなイメージを持たせてしまうと、面接官への印象は悪くなってしまうでしょう。
ネガティブな理由を話してしまうと、また同じ理由で会社を辞めてしまうのではないかと思われてしまいます。どうしてもそのような不安を抱かせてしまうため、話す際には気をつけましょう。
基本的には前向きな理由を話すべきなのです。どうしてもその会社でないとやれないことがあるという理由を説明しましょう。また、話し方の順序の問題も大切です。
まず最初に以前の会社にいたのでは実現できないような希望や望みがあることを伝えましょう。そして、そのようなあなたの希望を叶えられるために転職をしたいという気持ちを伝えるのです。
このようにすれば退職理由の説明を前向きな話で終わらせることができるでしょう。人というのは話の最後にどのような話題をしたのかによって、印象が決まってしまうものなのです。
最後に前向きな話で終わらせることができたならば、退職理由の説明は前向きなものであったと印象づけることができるため、面接官に対して好印象を与えられます。
受け身な表現をしない
次に注意するべきことは、退職理由の説明の際に以前の職場や会社のことを悪く伝えたり、受け身な表現をしないことです。たとえば以前の会社の悪口を言ってしまうと、あなたの人間性が疑われてしまうかもしれません。
あなたを採用したら、同じようにして会社の悪口を言うのだろうと思われてしまうでしょう。すぐに会社に対する不平不満を第三者に伝えてしまうような人間性だと思われる可能性が高いのです。
そもそも社会人としてのマナーとして、人前で社員や会社の悪口を平気で言うべきではないでしょう。そのような軽率な発言は転職の面接の際にはしないように気をつけましょう。
その会社と自分の相性が合わなかったという表現に留めておくべきです。
また、受け身な表現を使うべきではないでしょう。以前の会社が社員教育を熱心に行ってくれなかったという理由を伝えたとします。これを面接官が聞いたとすれば、あなたのことを積極性のないやる気のない社員であると判断しかねません。
社会人というのは学生ではありません。基本的に自分のことは自分でするべきであり、自主的な判断で行動することが求められます。上司がきちんと指導や指示を出してくれなかったという批判の仕方もするべきではないでしょう。
これでは自分は無能な人間であるとアピールしているように思われます。人任せな印象を与えてしまうのは面接の場では避けたいものです。
表情や声のトーンに気を配る
最後に気をつけるべきことは表情や声のトーンといったことです。人というのは話している内容よりも、それを話している人の声色や表情、しぐさといったことから受ける影響の方が大きいのです。
まったく同じ内容を話していたとしても、話し手の工夫次第で相手に与える印象は大きく異なるものとなります。たとえば暗い表情でうつむき加減でどんよりとした様子で話していると、相手はその話を暗い後ろ向きなものであると考えてしまうでしょう。
一方、しっかりと顔を上げて姿勢を正して明るく大きな声でハキハキと話しているならば、その話はとても前向きな内容であると判断してくれるのです。
面接官といえども人であり、印象によって評価が大きく変わってしまうものです。誰だって暗い人よりも明るい雰囲気のある人と働きたいものです。
特に面接官の場合は、そこで採用した人を社内のそれぞれの部署に送り出すことになります。採用した人物に問題があれば、あとで採用担当者が文句を言われてしまうのです。
そのため、できるだけ良い印象を持った人を採用したいと考えています。一緒に働いていた楽しいと思わせることは大切です。
また、入社したあとに目標に向かって前向きに取り組んでいけそうだという意欲ややる気を感じさせるためにも、声のトーンや表情といった点については気をつけましょう。
3つのポイントは面接中常に注意する
以上の3つのポイントに気をつけて転職の面接で退職理由を説明しましょう。上記の点に気をつけていれば、好印象を与えられるでしょう。
上記で紹介したポイントは退職理由の説明だけではなくて、面接全体でもずっと有効になるポイントなります。転職活動の成否は面接でどれだけ相手に好印象を与えることができるかで決まってくるといえるでしょう。
面接で成功できれば、あなたの希望する企業で働けるようになります。面接は総合的に評価されるものです。話している内容も当然重要なのですが、話し方や伝え方も重視されるでしょう。
どうすれば他人に好印象を与えることができるのか、いろいろと考えてみてください。
ネガティブにならない退職理由の例
退職理由はネガティブにならないことが大切なのですが、それではどのような理由であればネガティブな印象を与えないで済むのでしょうか。具体例を紹介しましょう。
人間関係によるトラブルで前の会社を退職した場合
よくある退職理由として人間関係があります。職場の人間関係がとても悪くて、その状況に嫌気が差したから退職したという方は多いでしょう。しかし、人間関係というのは退職理由としてはご法度となっています。
そのような人間を採用してしまうと、また人間関係が理由ですぐに辞めてしまうのではないかと思われてしまうでしょう。どのような会社でも人間関係のトラブルは存在するものです。人間関係を理由にすると、その人がそもそもの原因だったのではないかと邪推されてしまう可能性もあるでしょう。
人間関係の悪さで辞めた場合は、裏を返せばみんなできちんと連携を取り、チームワークを発揮しながら仕事を進めたいということでしょう。この点を強調することによって、退職理由をポジティブなものにすることができます。
具体的にはこのように変換するのが良いでしょう
「前職では個人の成果主義が強く、同僚と協力体制を敷くような人間関係を構築することができませんでした。
同僚と連携しながら業務を行うのが好きな自分にとって、前職の競争を推進する社風は肌に合わず、その思いから退職を決意いたしました。
御社に入社後は仲間との協力を意識し、高い結束力でスムーズかつクオリティの高い仕事を約束いたします。」
もっとみんなで協力しながら仕事を進めたい、チームで団結して一つのことに向かって進んでいきたい、そのような仕事のスタイルを望んだために退職をしたと伝えるのです。これならばポジティブな理由になるでしょう。
残業で前の会社を退職した場合
残業が多くて仕事を辞めたという方はたくさんいるでしょう。特にサービス残業は社会的に問題となっており、これを理由として退職する方は少なくありません。
しかし、どのような会社であっても残業は存在するものです。残業が嫌だから退職したと伝えれば、あなたは仕事に対して熱意ややる気を持っていないと判断されかねません。
この場合は、きちんとした評価を受けたい、効率よく働いて成果を上げたいといった理由にすると良いでしょう。自分にはそれを可能にするだけの能力があり、もっと自分の能力を活かせる職場で働きたいために退職したという理由にするのです。
具体的にはこのようになるでしょう。
「前職では残業が100時間を超えており、自分のスキルを磨くための時間を持てない状況にありました。
しかし御社で働くことによってゆとりのある時間を頂ければ、より高いスキルを習得してさらなる戦力となることができます。
御社に入社して常に研鑽を積み、より高い利益を上げられると考えたので、転職を決意した次第です。」
これならばポジティブな退職理由となります。
前職の給与に不満を感じて退職した場合
会社の給与に不満を抱えていたために退職するという方も多いです。しかし、単に給与の安さを理由にしてしまうと、あなたがお金のことしか考えていないと受け取られてしまうでしょう。
この場合は、自分の力を正当に評価してもらいたいという希望を伝えるべきです。そもそも給与が安いという不満は自分に自信があるからこそ出てくる理由です。このような気持ちを伝えるべきでしょう。
具体的にはこのようになります。
「前職では自分が持っているスキルに対して、給与が少ないと感じていました。
実際に関連資格も取得してスキルの向上に磨きをかけていたのですが、年功序列の意識が強かったためそれを評価されることなく、徐々に自分の仕事のやり方とすれ違いを感じるようになってきました。
御社の企業方針であれば、自分のスキルを正当に評価してもらうことができ、給与にも反映されると感じました。
そのためにも磨いたスキルを活かし、御社のために質の高い仕事を行っていきます。」
以前の会社の評価制度と自分の仕事のスタイルが合わなかったという理由にするのです。もっと社員の成果を評価して、それが給与に反映されるような会社で自分の力を発揮したいと伝えましょう。これならば、前向きな理由となります。
代わり映えしない仕事に飽きを感じて退職した場合
代わり映えのしない仕事ばかりで刺激が足りないという理由で退職したという方がいるかもしれません。これをそのまま伝えてしまうと受け身な印象を与えてしまうかもしれません。
それよりも、もっといろいろな仕事を経験して成長を実感したいという理由にすると良いでしょう。これまでの自分の経験を活かせる新しい仕事に挑戦してみたいために退職をしたということにするのです。
具体的な例文はこのようになります。
「前職は事務作業で毎日パソコンに向かってデータ入力を行っていました。
職場環境に不満は感じていませんでしたが、毎日似たような作業をしていくことに違和感を感じていき、徐々に新しい世界に飛び込んでみたいという意識が強くなりました。
御社に入社することで自分の知らなかった新しい世界を知ることができ、さらなる成長を実感できると感じたので、転職を希望いたしました。」
これならばとても前向きな理由となります。また、自分の経験やスキルを活かしたいという気持ちを主張できるため、そのような意欲のある人材は評価されやすいでしょう。
自己都合で前の会社を退職した場合
中には自己都合で退職した方がいるかもしれません。病気や親の介護、結婚などの理由による退職というのは少なくありません。この場合、そのままの理由を伝えてしまうと、また何かの事情があればすぐに会社を退職してしまうと思われてしまうでしょう。
そのため、理由を伝える際には現在はすでに問題が解決したことをしっかりと伝えて、周囲の人達にも協力してもらい理解があることを伝えましょう。病気が理由の場合はきちんとそれを伝えるべきです。面接では嘘をつくべきではありません。
正直に伝えて、今は完全に治療ができており、医師からも働いて問題がないというお墨付きをもらったことを伝えておきましょう。そうすれば病気で辞めたことがハンデになることは少なくなるでしょう。
具体例はこのようになります。
「私は前の会社に不満は持っていませんでしたが、くも膜下出血を発症させてしまい、リハビリも込みで3ヶ月ほどの入院を余儀なくされました。
その後職場復帰しても思うように身体を動かすことができず、さらなるリハビリに専念するために前職を退職しました。
その結果日常生活・業務共に問題なく行えると主治医からのお墨付きをもらい、業務内容や社風が自分に合っていると感じた御社への転職を志望しました。」
どのような退職理由であっても、それを前向きなものに変換して伝えることによって、好印象を与えられるのです。意欲や熱意、やる気があるということを印象づけられるような退職理由を考えてください。物は言いようということを覚えておきましょう。
退職理由は正直に話してしまうとどうしてもネガティブなものとなってしまうため注意しましょう。また、ネガティブだからといって嘘をつくことはいけません。嘘をつくことと、言い方を変えることはまた別ものなのです。
ポジティブな言い方に変えるという方法を実践できれば、これからの転職活動で退職理由を堂々と説明できるようになるでしょう。退職理由の説明でもアピールができることが理想です。そのためにポジティブな言い回しが役に立ちます。
退職理由は言い方を変えてもウソはダメ!
退職理由を説明する際に嘘をついてはいけません。なぜ退職理由で嘘をついてはいけないのでしょうか。
ネガティブなことをポジティブに変換するのはOK
退職理由がネガティブな場合はどうしても嘘をつきたくなってしまうでしょう。正直に話してしまうとマイナスなイメージを持たれてしまうかもしれないため、仕方なく嘘をつきたくなるケースがあるかもしれません。
もしそれが、本当はネガティブな理由であるけれども、良いように解釈をしてポジティブな理由に仕立てあげたというレベルならば問題ありません。しかし、まったく経験のないことを理由として話してしまうのはやめましょう。
転職活動で嘘をついてはいけない理由
どうして嘘をついてはいけないかというと、バレてしまう可能性があるからです。もちろん絶対にバレるわけではありません。ひょっとしたら誤魔化せるケースもあるでしょう。
しかし、いつまでも嘘がバレない保証はないのです。万が一嘘がバレてしまったときのことを考えると、そのようなリスクのあることをするべきではないでしょう。
ひょっとしたら、あなたが転職しようとしている会社にあなたが退職した会社の関係者がいるかもしれません。知り合いがそこの社員だったというケースもあるでしょう。
どのようなところから嘘がバレてしまうか分からないのです。もし嘘がバレてしまったらどうなるのでしょうか。それは嘘のレベルによるのですが、少なくとも良い結果になる可能性はないでしょう。
転職者の身辺調査をする企業も増えている
また、最近は転職者に対して身辺調査をするというケースが増えています。万が一前科のある人を雇ってしまうと会社にとってリスクがあるためです。
あなたのことについて、知らないうちに調査されている可能性があります。あなたが以前勤めていた会社の社員に事情を聞かれてしまえば、嘘がバレてしまうかもしれません。
仮にバレなかったとしても、いつかバレてしまうのではないかと怯えながら仕事をしているのは精神衛生上良くないでしょう。
過去の勤務先に問い合わせてみればすぐにバレてしまうような嘘をつく方もいるのです。そんな行動に出るとは夢にも思っていなかったのでしょう。
嘘を話してしまうことで取り返しがつかなくなるケースがあるのです。そのようなリスクをおかすならば、正直にネガティブな理由であっても話してしまった方がまだましでしょう。絶対に嘘はつかないようにしてください。
また、面接で嘘の理由やエピソードを話すというのは、どこかでぼろが出る可能性が高いでしょう。よほど綿密に嘘を構築していなければ、どこかで辻褄が合わない部分が出てきたり、あなたの話し方や表情などがおかしくなってしまう可能性があります。
嘘をつくということはとても難しいことなのです。
退職理由に限らず面接の際に嘘をついては絶対にいけません。何か都合の悪い事実があったとしても、それはきちんと打ち明けるべきです。たとえば自分の病気が原因で退職してしまい、そのことを正直に打ち明けたくないという方がいるかもしれません。
特に精神的な病気が原因の場合はそれを知られたくないという方は多いでしょう。しかし、もし病気が原因ならば、むしろそのことはきちんと伝えておくべきです。病気が完治しているならば、何も後ろ暗いことはありません。
ちゃんと治療を終えていて、実際に仕事をしても良いと医師から許可をもらっているならば、そのことをちゃんと面接官に伝えましょう。そうすれば、そのことを問題視はしないでしょう。
多くの転職者を見てきた面接官の目はごまかせない
また、自分の実績を誇張して話すようなことはやめましょう。このタイプの嘘をつくことによって、自分が凄い人材であるとアピールしたい気持ちは誰にでもあります。
しかし、実際の実力以上に凄い人材であると実績やスキルなどをアピールしても、実際に転職をして仕事をするようになれば、あなたの真の実力は知られてしまいます。
実績や資格などについては、嘘をついていると経歴詐称として懲戒解雇されてしまう可能性もあるのです。絶対にこのような嘘をつかないでください。
企業の面接官というのはこれまでにたくさんの人達の履歴書をチェックして、面接で話を聞いています。そのため嘘のエピソードや理由を話したとしても、それにすぐに感づかれてしまうことが多いでしょう。
面接官というのは人を見るプロであり、そのような人を相手にして嘘をつくことは至難の業です。
円満に退職するために気を付けること
退職理由を転職活動で活かすためには、先ほども触れたように円満に前職を退職する必要があります。
そうでなければ退職理由をポジティブに利用することができず、転職活動に活かすことができません。
では円満に退職するためには、前職で何を気を付けていくのが良いのでしょうか。
働いている間に転職活動していることを知られないように気を付ける
生活を安定させたり、少しでも貯金を貯るために、前職で働きながら転職活動を進めている方も多いかと思います。
ただ円満退職をしたいのであれば、働きながら転職活動をしていることは職場に知られないようにしてください。
自分にとってポジティブな理由で転職をするとしても、職場の方にとっては転職する=職場や社風に不満があるという風にどうしてもネガティブな印象に直結させてしまいます。
そうなると円満に退職することは難しくなるため、早めに退職することを伝えていても、転職活動をしていることは知られないように注意してください。
最低でも1ヶ月前には退職の旨を伝えておく
退職すると言っても、その前に手続きや人が居なくなる穴を埋めるための準備もしなくてはいけません。
そのため退職する旨は直前ではなく、最低でも1ヶ月前、できることなら2ヶ月前にはその旨を伝えるようにしましょう。
1ヶ月や2ヶ月の猶予があれば、会社にとっても自分にとっても準備をしっかり行うことができるので、双方にメリットが生まれます。
いきなり退職することを言われてもびっくりするだけではなく、さまざまな準備を短い期間で行わなくてはいけないため、退職前にイメージを悪くしてしまう恐れがあるのです。
ですので、円満退職をしたいなら退職の旨は余裕のあるうちに伝えることを心掛けてください。
仕事の引継ぎは丁寧にミスを生まないように気を付ける
仕事の引継ぎは自分がやっていた仕事を同僚にやってもらうために、そのやり方や必要な知識・スキルを伝える作業となります。
仕事の引継ぎで注意したいのは、細かいこと、誰でも分かるようなことでも丁寧に説明し、仕事を引き継ぐ方がミスをしないようにするという点です。
退職するだけして仕事の引継ぎが適当というのは、あまりにも不義理であるといえるでしょう。
もし同業種で転職しても企業間で関わる可能性がある場合、良い印象を与えられる利益を不意にしてしまう恐れもあります。
どんなに簡単なこと、教えなくても分かるようなことでも丁寧に説明して、伝え忘れが無いように仕事の引継ぎを行うようにしてください。
新しい職場へポジティブなイメージで挑もう!
新しい職場へ飛び込んでいくなら、ネガティブよりもポジティブなイメージの方が転職しやすくなります。
ネガティブをポジティブに変換して転職に挑戦
これから転職をしたい方は、ポジティブな気持ちで新しい職場に就職しましょう。退職理由というのはそれぞれの事情が関わってくるものであり、実際の理由はさまざまです。
どのような理由であっても、それを前向きなものに変換することが大切です。そうすることによって、自分が転職先で一生懸命働けるという強い意欲を見せることができるでしょう。ポジティブな気持ちを見せることが転職活動の面接では重要です。
退職した理由を自分の責任にしすぎない
そもそも転職をする際にはネガティブな気持ちになっていることが多いでしょう。元からポジティブな理由で転職をする方もいるかもしれませんが、多くの方は以前の職場に対してさまざまな不満や悩みを抱えていて、それを解決するために転職を決意したのです。
そのような方にとって、転職活動というのはどうしてもネガティブな気持ちを引きずってしまいやすいです。
また、真面目な方の場合は、退職をしたことは自分に責任があるのではないかと考えることがあります。自分に能力がなくて、不甲斐なかったために退職をしてしまったと自分を責めてしまう方がいます。
そのような考え方はやめるべきでしょう。どうしても日本では転職をするということはネガティブなイメージがつきまといます。かつて終身雇用が当たり前であり、一つの職場でずっと働くことが日本の美徳のようにいわれていた時代がありました。
転職をプラスに捉える
石の上にも三年という言葉があるように日本では一つにことに専念するのが良いことだという価値観がありました。
しかし、今の時代にそのような考え方は合わないでしょう。少なくとも仕事という世界においては、転職というのは本来マイナスなイメージばかりではありません。
たとえば海外の場合は積極的に転職をするのはむしろ良いことのように思われています。自分の待遇を改善させたり、もっと自分のスキルを活かすことができる職場を探していくことは、賞賛されているのです。
転職をするというのはけっして負けたことではなく、逃げたことでもありません。むしろとても勇気のいる行動であり、その決断をした自分を責める必要はありません。転職というものに対してマイナスなイメージを持っている方は、どうしても面接の際にそのイメージを引きずってしまうことが多いのです。
そこで、転職というものをもっとプラスのイメージに捉えるようにしましょう。そうすれば自然と転職理由についてもポジティブなものとして考えられるようになります。
転職をして新しい職場で働くことが自分にとってプラスになると本気で思えるようになれば大成功でしょう。
本来転職というのは、このぐらい前向きな気持ちで挑戦するべきです。そして、そのような前向きな気持ちを持っている方というのは面接の際にも好印象を与えやすいでしょう。
転職をして意欲的に働いていきたいという気持ちをアピールできます。イメージの力はとても大事なのです。
これから転職を志している方はぜひとも良いイメージを転職に持ち続けましょう。どこかで否定的なことを考えてしまうと、それがすべてに影響を与えてしまいます。
その人が転職にどんなイメージを抱えているかによって、面接での受け答えの内容にまで影響を与えてしまうでしょう。
自分の目的に合う求人を選ぶ
新しい職場で自分が働くことは良いことであると考えてください。そのためには転職求人を選ぶ際に自分の目的に合った企業を選ぶことが大切です。
自分がどうして退職をしたのかを分析してみて、そこから自分の望んでいることを導き出しましょう。そして、それを実現することができる転職求人を見つけられたならば、あとはそこに応募をして選考を受けるのです
そうすればポジティブなイメージを抱えたままで転職活動に臨むことができます。最終的に採用されたならば、ポジティブな気持ちを持った状態で新しい職場で一生懸命働きましょう。
そうすればあなたの望んだ通りのキャリアプランを実現していけます。
まとめ
退職理由は転職活動の中で大きな役割を果たすものです。
ただ退職理由はネガティブなものであったり、前職の悪口であったりすると、面接官に悪印象を与える恐れがあるため、悪口にならないように気を付け、退職理由をポジティブなものに変換することを心掛けましょう。
退職理由を話すときは、なぜその志望した企業でなければならないのかという理由を考え、受け身な表現や表情、声のトーンに気を付けるようにしてください。
また退職理由を上手に使うためには、前職を円満退職することも大切となります。転職活動を知られない、仕事の引継ぎをしっかり行うといったことも欠かさないようにしてください。
退職理由をしっかり考え、前向きな気持ちで転職に向き合っていくようにしてください。