大阪市立総合医療センターの評判~給料・年収・日勤・夜勤なし・ブランクは?
大阪市立総合医療センターは大阪市では最大規模で、地域医療支援病院に認定されていることから、地域の中核を担う病院です。交通のアクセスが大変便利がいいところに病院が建てられていることから、受診する人は多く、働きたいと考えている看護師も少なくありません。
特にがん治療において先進的な取り組みを行っており、なかでも全国に15か所しかない小児がんの拠点でもあります。小児医療では、高度で専門的医療を提供していることから、そのなかで看護実践を経験してみたいと考えている看護師から注目されています。
ここでは、大阪市立総合医療センターの評判から、その特徴についてみていきたいと思います。
Contents
大阪市立総合医療センターとは
大阪市立総合医療センターは大阪市内中心部に位置しており、JR、地下鉄、バスなどいずれにおいても交通の便が良い病院です。先進的な医療に取り組んでいるということもあり、受診者は年々増加傾向にあります。
詳細情報
【病院の特徴】
「がん治療」「小児医療」において先進的な取り組みを行っており、「地域がん診療連携拠点病院」「小児がん拠点病院」「がんゲノム医療連携病院」などにも認定されています。「小児医療センター」も設置して、小児に対する専門治療にも取り組んでいます。
「がん診療連携拠点病院」としては、大阪府内に17病院あり、そのなかの1つとして専門的な医療を提供しています。
「小児がん拠点病院」としては、全国に15病院しかないなかでの1つで、「小児医療センター」は全国で2番目に開設され、わが国では唯一の小児不整脈科も展開しています。
【病床数】
1063床
1日当たりの外来患者数:1841.6名、1日当たりの入院患者数:846.5名(2017年度実績)
【診療科目】
総合診療科、糖尿病内科、内分泌内科、腎臓・高血圧内科、精神神経科、神経内科、皮膚科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、肝臓内科、感染症内科、腫瘍内科、血液内科、緩和医療科、整形外科、人工関節センター、泌尿器科、支援ロボット手術センター、眼科、耳鼻咽喉科、婦人科、形成外科、口腔外科、脳神経外科、脳血管内治療科、心臓血管外科、呼吸器外科、消化器外科、肝胆膵外科、乳腺外科、産科、新生児科、小児総合診療科、小児代謝・内分泌内科、小児神経内科、小児循環器内科、小児不整脈科、小児血液腫瘍科、児童青年精神科、小児整形外科、小児泌尿器科、小児眼科、小児耳鼻咽喉科、小児形成外科、小児脳神経外科、小児心臓血管外科、小児言語科、小児救急科
【設置されている診療センターや部門】
ブレストセンター、ウィメンズセンター、リウマチセンター、臨床腫瘍センター、緩和ケアセンター、糖尿病・内分泌センター、腎センター、脳神経センター、循環器センター、大動脈センター、呼吸器センター、消化器センター、総合周産期母子医療センター、小児医療センター、救命救急センター、集中治療センター、手術センター、など
採用条件など
大阪市立総合医療センターは、総合医療センターまたは十三市民病院での勤務となります。基本的には、本人の希望に配慮して配属されることになっています。
看護師の募集内容は以下の通りです。
【勤務時間】
日勤8:30~17:00
遅出11:00~19:30
夜勤16:15~9:15
※2交替制勤務の場合
日勤8:30~17:00
準夜16:00~0:15
深夜0:00~9:00
※3交替制勤務の場合
【給与】
新卒の場合:初任給 223,990円、諸手当 44,500円、合計 268,490円
職務経験者の加算モデルケース:
3年:初任給 232,340円、諸手当 44,820円、合計 277,160円
5年:初任給 242,780円、諸手当 45,220円、合計 288,000円
10年:初任給 259,020円、諸手当 45,220円、合計 277,160円
12年以上:初任給 265,520円、諸手当 46,830円、合計 304,850円
※2018年4月現在 二交替で月4回夜勤手当を含む
賞与:・期末勤勉手当として4.4か月程度(平成29年度年間実績)
その他手当:通勤手当(月額55,000円まで)・扶養手当・住居手当(月額28,000円まで ※特例あり)など
【休日】
4週8休
有休休暇:年間20日付与、最大40日繰越可能
その他:夏季休暇、結婚休暇、忌引休暇、生理休暇、ドナー休暇、妊娠中の職員の通勤緩和休暇、妊娠障害休暇、産前・産後休暇、育児時間休暇、子の看護休暇、育児休業、部分休業 など
【福利厚生】
看護師寮:都島寮・梅田寮あり(オートロック・冷暖房を完備)
※家賃22,000円
院内保育所:院内保育所を設置。夜間保育(準夜・深夜)、一時保育、日曜保育など
大阪市立総合医療センターの内部情報
看護師の業務について
大阪市立総合医療センターでは、医療専門職として自律した看護師を育てるために、「豊かな人間性」「問題解決力」「主体性」「プロ意識」のスキルを高めるために重点的に取り組んでいます。
看護師の教育は、「キャリア開発ラダーレベル別研修」制度を導入しており、経験やスキルに応じた研修を受けながら、ステップアップしていくことができます。
新人看護師として採用後は、基礎的能力を高める研修を行い、職場でのルーティン業務に取り組み、状況に応じてレベルⅠに取り組んでいくことになります。
4月に新採用後は、定められた研修を受けていくことで、着実に看護師としてのスキルを高めていくことができ、同時に社会人としてのマナーやコミュニケーション能力も高めることができます。
現場での研修だけではなく、専門看護師や認定看護師が中心として開催されている勉強会や研修会も積極的に行われます。院内の職員だけではなく、地域の医療従事者も参加されることもあり、大阪市の中心的な役割を担っていることが分かります。
新人看護師を対象にした研修も月に一度程度行われており、志の高い看護師は積極的に参加しています。
残業、休み、有給消化など
大阪市立総合医療センターは、ベッド数が約1000床ある病院で、入院患者数も1日平均850人程度おられます。外来での通院患者数は1日平均1800人を超えており、その医療サービスの提供を支えている看護師は、かなりハードに業務に当たっています。
新人看護師は採用後は、主に日勤での業務を担当しますが覚えることは多く、患者さんの入れ替わりも激しいので、雑務だけでも最初のうちは目が回るほどの忙しさです。多くの看護師は日勤であっても2?3時間の残業は当たり前となっています。日勤においては退勤時間がなかなか思い通りにいかないために、プライベートの約束を入れないようにしている看護師がほとんどです。
4月入職の新人看護師は、8月ごろには夜勤に入りだしますが、新たに夜勤業務を覚えなければならないことと、夜勤での新患の多さに余裕がなくなって、この時点で続けられるのかどうか不安になる看護師が少なくありません。
ただし休日はきちんと取得できます。月に定められた休日は4週8休に合わせて、各種休暇制度が入ってきます。月に少なくとも10日以上は休みになる計算になります。希望休はほかの看護師と被るようなことがない限りは認められることが多いようです。
有給休暇については、なかなか病院全体で取得していこうとする雰囲気にないようです。残った有給休暇は次年度に繰り越しされますが、しっかりと消化できている看護師はいないといっても過言ではありません。
人間関係はいいの?
大阪市立総合医療センターでは、プリセプター制度での教育制度ではありませんが、先輩看護師と新人看護師とのコミュニケーションがしっかりとなされていることが特徴的です。そのため困ったことや分からないことでも相談したり、質問したりする雰囲気がある現場です。
現場では新人看護師をしっかりと育てていこうとするムードがあり、先輩看護師は厳しくとも優しく接しており、関係性は全体的に良好であるといえます。
現場では若手の看護師が多く、1年目から5年目程度の看護師が大半を占めています。 同年代が多いということが、良好な人間関係を築くためにも重要でしょう。
福利厚生がしっかりと整えられており、院内保育園が完備で、夜間に預けることも可能です。そのため安心して病棟で働くことができ、現場においても子育ての状況に配慮してくれる看護師が多くいます。
高度ながん治療や小児医療に取り組む病院で、そのなかで看護実践を学びたいと考える志の高い看護師が多く、高いモチベーションのなかで働くことが可能です。専門的な看護実践を実際に触れながら、学んでいくことができます。
大阪市立総合医療センターの評判からみた転職するメリット・デメリット
転職するメリット
1、高度な医療のなかで看護スキルを高めることができる
大阪市立総合医療センターが目指している高度な医療の提供を推進するために、看護師の教育に対しても積極的に行っていることが分かります。
看護師のキャリア開発ラダーは4つのレベルに分けられており、新人職員は1年間を通じた研修を終えたのちは、レベルⅠから学んでいくことになります。
もちろん看護師個人のやる気が必要にはなりますが、きめ細かい教育システムが構築されているために、確実にスキルを高めていくことが可能です。現場での看護実践を学ぶなかで、専門的な看護を学びたいと考えている人であっても、専門看護師や認定看護師が行う研修会や勉強会が用意されており、常に深い知識をつけていくことができます。
覚えなければならない業務はたくさんありますが、新人看護師個々のレベルに応じて、目標設定が行われて指導されますので、無理や無駄がなく着実にスキルを高めていくことができます。
教育面がかなり整えられていることもあり、学生時代から大阪市立総合医療センターに就職することを目標にしていた看護師も多く、その志をそのまま自分自身のスキルアップにつなげていくことができる病院です。
2、福利厚生が整っており小さな子供がいる看護師でも働きやすい
大阪市立総合医療センターには、すぐ横に院内保育所が設置されています。早出や日勤時間に合わせた一般的な保育はもちろん可能ですが、準夜や深夜勤務に合わせた夜間保育、単発利用の一時保育、日曜保育なども可能で、ママ看護師にとってはとても働きやすい環境であるといえます。
また院内保育所を利用する看護師は、子どもの通院にも配慮されており、自家用車での通勤が認められています。
もちろん産前・産後休暇だけでも、育児時間休暇、子の看護休暇、育児休業、部分休業など、子どもの都合に合わせて休暇を取得できるように配慮されています。実際、現場においてはママ看護師は多く、多くの看護師が病院内の制度をうまく活用しながら仕事を続けています。
妊娠や出産した看護師は、夜勤免除や時短勤務などを優先的に受けることができ、勤務する部署についても配慮されます。実際、時間の融通が利く外来には、多くのママ看護師が配置されています。
転職するデメリット
1、現場はつねに激務で、退勤時間の予想がつかない
部署にもよるのですが、基本的にかなりハードな部署が多く、日勤業務であっても時間通りに退勤することはできず、常に2~3時間程度は残業が必要となります。そのため勤務している日にはプライベートな用事を入れないようにしている看護師がほとんどです。
そのような状況から、勉強会や研修会も勤務時間内に行われるようになりましたが、現場が手薄になってしまうことから、休日に勉強会に参加する看護師も少なくありません。休みが希望通り取得できても、月に数日は病院に出勤している状況なのです。
夏季休暇などは取得できていますが、有給休暇についてはほとんど取得できずに次年度に繰り越している状況にあります。
そもそも看護師が十分に充足されているといえませんので、その穴埋めを全看護師が担わねばなりません。そのため、残業時間が長くなってしまったり、有給休暇が取得できなかったりという状況がなくならないのです。
残業代はしっかりとついているのですが、あまりの激務に心身ともに疲労がピークとなり、退職してしまう看護師も毎年少なくありません。
2、給料が低いと感じている看護師が多い
大阪市立総合医療センターは公立病院ですので、給料については公務員の給料に準じて支払われることになります。特に大阪市は財政が厳しいこともあり、手当自体がカットされる傾向にあった時期もありました。
そのような背景があったせいか、ほかの大病院と給料を比較して「少ない」と感じている看護師は少なくありません。
中途採用者には「前歴加算制度」があって、看護師免許を取得後に他の病院などでの職務経験がある場合には、基本給に加算される仕組みがあります。しかしそれでも手取りにするとそれほど新卒と変わらないと嘆いている看護師の口コミが少なくありません。
高度な医療のなかでスキルを高めたいという志の高い看護師は、目的があって長く続けている人も少なくありません。しかし全員がそれほど高いモチベーションを保っているわけではなく、退職者が出てしまう要因となってしまうのです。
まとめ
大阪市立総合医療センターで看護師として働きたい人のために、評判など詳細をお伝えしました。
高度ながん治療と小児医療を提供している病院で、便利な場所に位置していることもあることから看護師として働きたいと考えている人も少なくありません。志の高い看護師が多く、目標や目的を持ってスキルを高めている看護師がたくさんおられます。
さらに大阪市立総合医療センターの内部情報を知りたい人であれば、看護師転職サイトに登録することをオススメします。担当コンサルタントが内部情報をしっかりと掴んでいますので、細かな人間関係や上司の性格などを知ることができます。
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