フリーターから大手への転職って本当に良いの?メリットデメリットは
フリーターでも大手企業に転職することはできます。しかし大手が必ずしも転職者にとって働きやすい企業とは限りません。
そこで今回は大手で働くことのメリットデメリットや、大手への転職を目指す際のコツを解説します。
フリーターが大手を目指す理由
まずはフリーターがなぜ大手を目指すのか、その理由を見てみたいと思います。
高い給与が貰える
大手企業=給与が高いというイメージが強いため、高い給与をもらうために大手企業を目指すフリーターが多く存在しています。
確かに高い給与が得られれば生活が充実するだけではなく、将来のために準備や貯金を整えることができるので、安定した生活をしていくなら大手へ転職するのが一番と言えるでしょう。
やりがいのある仕事ができる
仕事そのものに対してモチベーションを感じるなら、大手での仕事の方が規模の大きい仕事ができる可能性が高いため、やりがいを求めて大手を目指す方も多くいるでしょう。
大手を目指すためにスキルを磨いているなら、そのスキルを大手での仕事でも活かすことができます。そのうえそのスキルを履歴書や面接でアピールすることができるため、転職に成功する確率も高くなるでしょう。
やりがいを感じられる仕事ほど良い仕事はありません。大手はやりがいのある仕事が回ってくるチャンスが多いので、仕事が好きになるために大手を目指してみるのも良いかもしれません。
高いスキルを磨きたい
先ほども紹介したように、大手では規模の大きい仕事が回ってくるチャンスが多いです。大きな仕事には高いスキルが求められますが、誰でも最初から高いスキルを持っていたわけではありません。
そういった困難な仕事を何とかこなしていくことでスキルを身に付け、どんどん大きな仕事もスムーズにこなせるようになっているのです。
大手に転職するとスキルを高いスキルを身に着けることができ、もし企業を辞めても高いスキルで転職には困らないと考えているフリーターが多く、それが大手がんきである理由の1つとなっています。
フリーターから大手に転職した実例
次はフリーターが大手への転職活動を目指し、転職に成功した例をご紹介します。
28歳男性の場合
この方はフリーターとして生活している間、自分の趣味で得たスキルを大手企業への転職に活かして転職を成功させています。
持っているスキルをアピールするのは転職を成功させる秘訣であるため、仕事で得た知識でも趣味で得た知識でも利用できるスキルは積極的にアピールしていきましょう。
32歳女性の場合
大手企業だったので転職できるか不安でしたが、派遣で事務の仕事をしてた時に取った簿記やMOSが活きて、事務職で入社することができました。
フレックスタイム制なので朝は子育てと準備に余裕が持てますし、その分帰りが遅くなるときは旦那が子供の面倒を見てくれているので、安心してお金を稼ぐことができます。子供がこれから充実した生活を送れるように、今からしっかりお金を稼いで貯めていきたいと思っています。」
女性の場合結婚や出産で働き方が大きく変わってくる方も居ます。この方のように働きながら育児もしたいのであれば、フレックスタイム制を導入していることが多い大手を目指すと良いでしょう。
また大手は産休や育休が取りやすい場合も多く、ある程度の期間は育児に専念したいという方も大手を目指して転職活動を進めるのがおすすめです。
大手に転職するメリット
ここからは大手に転職する具体的なメリットデメリットを解説していきます。まずはメリットからチェックしてみましょう。
待遇が良い企業が多い
大手企業に転職する一番のメリットが、高待遇で働くことができるという点です。大きな仕事が多い分、給料が良く、休みも週に2回必ず休みになる完全週休二日制の企業が多く、働くモチベーションを維持できることができるようになっています。
さらに有給申請も通りやすく人員も多いので、大きな仕事をしている最中や繁忙期でない限りは有給を却下されるということも少ないです。給与が高いということはそれだけボーナスも高く、年収もフリーター時代に比べたら圧倒的に高くなり、安定した将来を手に入れることができます。
待遇の良い環境で満足できる収入を手に入れるなら、大手に転職するのが一番良いでしょう。
福利厚生が充実している
大手は福利厚生が充実している企業が増えています。普段の仕事で感じるストレスを軽減させる工夫や、もしもの時の保険、仕事をしていく中で必要な勉強の費用を負担するなど、さまざまな場面で社員をサポートしてくれます。
社員のストレスを軽減して利益をアップ
まずはストレスの軽減です。近年では大手企業の中に充実したカフェテリアや布団などを完備した仮眠室などが設置されることが多くなっています。
「少ない休憩時間でいかにストレスを減らせるか」に力を入れている大手が多く、社員1人1人の作業効率を高めて利益をアップさせているのが、大手の特徴となっています。
充実した保険や年金で有事や将来も安心
保険なら社会保険が普通の企業よりも大手の方が充実しています。社会保険とは入社時に自動的に加入していて、健康保険や労災、雇用保険などが1つになった保険です。
保険料は給与から自動で引かれているため、保険料を滞納する恐れが無いのもメリットとなっています。
年金は厚生年金や企業年金などをサポートしている大手が多いです。大手にいるうちに年金を払っておけば、老後も安定した生活を送れる可能性が高くなります。
保険料や年金はサポートが手厚い分高くなりますが、大手なら給与から引かれても十分な収入が得られるため、保険料の支払いが気にならないのも大手のメリットといえるでしょう。
勉強のための費用負担
企業では仕事の幅を増やすためであったり、新たな技術の知識を身に付けて効率良く仕事を進めるために、資格取得などの勉強を推奨することがあります。
大手であれば積極的に新たなシステムを取り入れる企業も多く、勉強しないと仕事についていけなくなる可能性もあるでしょう。とはいえ勉強するにも参考書を購入したり、講座を受けたりするのに費用が掛かります。
大手だとその費用の5割から7割を負担するなど、勉強の負担を軽減してくれる支援も行ってくれます。
勉強するのにかかる負担を削減し、社員のストレスを減らそうとしている大手は多いので、勉強だからといって毛嫌いせず、活躍するために積極的に新たな知識を身に付けていってください。
安定して働き続けられる
大手は大きな実績を挙げたことで利益が増え、多くの企業やユーザーから信頼されて仕事を依頼されています。仕事が舞い込んでくるということはそれだけ安定して働き続けることができるため、倒産の心配もなく定着して働き続けられるということになるのです。
せっかく入社しても仕事が全くないところだと、このまま働き続けられるのか心配になってきてしまいます。しかし大手は常日頃から多くの仕事が舞い込んでくるため、忙しくはあっても仕事が無くなって企業自体も無くなる恐れがないのがメリットと言えるでしょう。
またミスをして損失を生みだしても、企業に与えるダメージが少ないというのもあります。もちろんミスをするのは良くありませんが、よっぽど大きいミスではない限り、企業に与える損失が小さくなります。
そのため企業からもあまり気にしないように言われることがあるのも大手の特徴となっています。
フレックスタイム制を導入している企業が多い
フレックスタイム制とは、出社時間と退社時間をある程度自分の好きな時間に設定することができる制度です。比較的新しい働き方なので、新しいシステムを積極的に取り入れいている大手が多く導入している傾向にあります。
実際には間に1時間の休憩時間を含むため、実際に会社にいる時間は9時間として設定することが多くなるでしょう。
もう1つはコアタイムを勤務時間に含まなくてはならないという点です。
コアタイムとはその企業で最も忙しい時間帯のことで、企業としてはその時間には人員が欲しいため、フレックスタイムでも必ず働いてほしいという思いがあります。例えば勤務時間が8時間でコアタイムが13時から15時の場合とします。朝の時間に余裕を持たせるとなると、休憩1時間を含めて午前11時から午後20時までを勤務時間に設定することが可能です。
もちろんここから勤務時間を1時間ずらして午前10時から午後19時までにするなど、自分の生活スタイルによって、勤務時間を調整することができます。
フレックスタイム制を導入しているかどうかは求人で確認できるので、求人をしっかりチェックして、生活リズムに合った勤務時間を目指してみるのも良いでしょう。
高いスキルが磨ける
先ほども紹介したように、大手では規模の大きい仕事ができる機会が中小企業よりも多いです。大きな仕事をこなすためにはスキルが必要ですが、そういった仕事をこなしていくことで、自分のスキルを磨いていくことができます。
そして身に付けたスキルを上手に活用することで活躍できるようになり、どんどん自分の理想に近い待遇に近づくことができるようになるのです。大手で仕事を上手にこなしていくのは大変ですが、高いスキルを身に着けることで同じ業種で転職する際にも大いに役立ちます。
フリーターとして働いていた時よりも仕事の責任は大きくなりますが、それだけやりがいのある仕事ができるので、大きな仕事とスキルを手に入れたい方は大手に転職するのがおすすめです。
転職で強いアピールができる
大手に転職できると、もし別の企業に転職した際に強いアピールをすることができます。なぜその企業を辞めたのか深く突っ込まれますが、基本的に大手という強いブランドで働いてことが評価される可能性が高いです。
大手で働いていたということは、それだけ高いスキルを持っているということになるため、新しい企業を探す際も短い期間で転職できる確率が高くなります。
もちろん同系統の業種であれば採用率が高くなりますが、そうでなくてもその企業が大手であることを説明し、その中で自分が何を得てきたのかをアピールすれば、面接官はちゃんと評価してくれます。
どんな理由で辞めたとしても、大手で働いていたということを積極的に武器にし、新しい道を見つけていくようにしていってください。
大手に転職するデメリット
大手に転職すると得られるのはメリットだけではありません。次は大手に転職したことで発生しがちなデメリットをチェックしてみましょう。
社員が多く人間関係を構築するのが大変
大手は会社の規模が大きい分、多くの社員が働いています。1つの部署にも中小企業より大人数が所属していることも多く、それだけ人間関係を構築していくのが大変となりがちです。
仕事は多くの方との連携によって、スムーズにかつクオリティの高い結果を生みだすことができます。あくまで仕事上だけでプライベートまで仲良くする必要はありませんが、円滑な仕事をするためにある程度コミュニケーションはとっておくようにしましょう。
また大手は他企業との関わりも非常に多いです。取引先も中小企業に比べて多岐に渡っているため、その分名前を覚えてかなくてはいけない人数も増えることになります。
他企業の方の名前を間違えるといったミスは企業にとっても痛く、気を付けないと多大な不利益を生みだす恐れがあります。こういった構築しなくてはいけない人間関係の広さが、大手に勤めるうえで一番大変な部分となっています。
独自の社風がある企業が多い
大手の中には独自の社風を突き詰めたからこそ、高い利益を生みだして成長した企業もあります。普通の企業とは一風変わった社風にずっと馴染めずにいると、その企業で働くのが苦痛になってしまうリスクがあるので注意してください。
特に歴史のある大手だと、昔から培ってきた確かな経営理念によって、自分の価値観が全く通らない可能性があります。比較的最近大手となった企業だと、時代に合わせて柔軟に対応している企業もあるのですが、歴史がある大手ほど、成功してきたこそ社風を曲げないということもあるのです。
もちろんそれで成功しているので社風を曲げないことに問題はありません。ですので社風と自分が合わないと思うなら、その大手は転職の選択肢から外した方が吉です。
企業理念や社風は大手の公式サイトなどで確認できるので、大手であっても自分に合っていない社風だと感じたら、避けるようにしましょう。
激務で労働時間が過酷な場合もある
大手は大きな仕事が舞い込んでくる分、繁忙期は非常に忙しい過酷な状況に陥ることもあります。また大手だからといって残業が無いといったことはなく、大手でもブラック企業と変わらない労働環境である企業は存在しています。
大手だからといって油断して転職すると、実際に働いてみたら労働環境が酷くて結局辞めてしまうということになりかねないので注意してください。
加えて大手はフレックスタイム制を導入していることが多いといっても、当然フレックスタイム制を導入していない大手もあります。大手だからといって必ずしもいい労働環境とは限らないので、大手ということを過信しすぎないようにしてください。
大きなミスをした時に失われる社会的信用が大きい
大手で働くということは、それだけ大きな責任を持って仕事をしなくてはいけないということになります。もし大手で働いている中で大きなミスをしてしまった場合、企業の中での立ち位置を失ってしまうだけではなく、社会的信用も大きく失われてしまう可能性があります。
自分だけが責任を被るならまだしも、大手が失敗すると企業の名前に傷をつけてしまう恐れがあります。大きな仕事で高いスキルややりがいを感じられる分、失敗した時のリスクも非常に高いので注意してください。
とはいえよっぽど大きなミスをしなければ、そこまで社会的信用を失うことはありません。細かいミスは人間なら誰しもやってしまうものなので、多少のミスは恐れず挑戦し、大きなミスだけは絶対にしないように気を付けるようにしましょう。
大手に転職するためにフリーターが意識すべきこと
大手のメリットデメリットを紹介しましたが、そもそも大手に転職できなければ意味がありません。ここからはフリーターが大手に転職するために、転職活動の中で意識すべきポイントをチェックしていきます。
アルバイト歴を積極的にアピールする
転職では重要視されるのは、自分はどんな経験やスキルを持っており、即戦力として働くことができるかどうかとなっています。そんな今までの経験をアピールするために大切なのが職歴です。ただ職歴も正社員としての職歴だけが評価されるわけではなく、アルバイト歴も職歴として積極的にアピールして問題ありません。
特に大手の場合、同じ業種で仕事したことがあるのかどうかを採用の判断材料としていることが多いので、大手と同じ業種のアルバイト歴は積極的に武器にしていきましょう。
ただし勤務歴が短い職歴が多いと、「気に入らないことがあるとすぐに辞める人」という印象を持たれ、心証が悪くなる恐れがあります。よっぽど強いアピールができない最低でも3ヶ月以上は働いた職歴のみをアピールするようにしてください。
空白期間も正直に答える
フリーターとして生活してきた中で、時には仕事をしていなかったいわゆる空白期間がある方も居るのではないのでしょうか。
空白期間も仕事がしたくなかったというネガティブな理由であれば、資格取得や転職活動に集中していたというポジティブな理由までさまざまな理由があるでしょう。どんな理由であれ空白期間があることは問題ではありません。問題は空白期間が生まれた理由で嘘をつくことです。
ネガティブな理由で空白期間が生まれたからといって嘘をつくと、それが面接官にバレて心証を悪くしてしまいます。空白期間に限らず、自分がアピールしたポイント、面接官が気になるポイントで嘘をつくと、必ず深く突っ込まれ、答えに詰まってしまって嘘だということがバレてしまうのです。
それなら最初からネガティブな理由も正直に話した方が、面接官の心証も良いものとなります。履歴書や面接では絶対に嘘をつかないようにし、企業の心証を最悪のものとしないようにしましょう。
資格取得など転職に向けた準備をしておく
大手に転職するためには、普通の企業よりも高いスキルや経験をアピールする必要があります。経験に関しては職歴などでアピールすることとなるため、今すぐ作り出すことは難しいでしょう。
しかしスキルのアピールポイントは、資格取得によって比較的短い期間で作ることが可能です。資格は履歴書に書いてあるだけでスキルがあることをアピールできるため、大手への転職でも非常に役立ちます。
資格取得は空白期間を作ってでも取得する価値がありますし、空白期間に資格勉強をしていたといえば、転職に対して熱意があるとして面接官の心証を良くできます。焦って転職活動を進めるのではなく、いったん立ち止まって資格取得を目指してみるのも選択肢の1つとして入れておくと良いでしょう。
転職サイトで負担を軽減する
転職サイトは登録することで、担当につく転職エージェントとマンツーマンで転職活動が進められるサービスです。履歴書や面接において採用率が上がるコツをレクチャーしてくれるため、転職に慣れていないフリーターでも、大手への採用率を高めることができます。
さらに企業へのリサーチも行ってくれるため、企業の職場環境が過酷なものではないか、希望に合っているかを判断したうえで転職先を決められます。
転職サイトはこのように転職者の負担を軽減し、大手への採用率を高めてくれるので、大手を目指すフリーターに特におすすめとなっています。フリーターそれぞれに合う転職サイトについては、こちらの記事で詳しく解説されているので、合わせて確認してみてください。
まとめ
大手で働くことにはさまざまなメリットデメリットが存在しています。給与が高かったり福利厚生が充実している、フレックスタイム制で勤務時間を選びやすいなど、働きやすい環境を作ろうとしているのは大手に多いメリットです。
ただ大手だからこそ人間関係の構築が大変であったり、ミスした時のリスクが高い、勤務時間や内容が過酷であるといったデメリットもあります。ですので大手だからといって、必ずしも働きやすい環境ではないということを忘れないようにしましょう。
また大手に転職するためには職歴やスキルを積極的にアピールし、どんなことであれ嘘はつかないことが重要となります。
大手への転職法とメリットデメリットをおさえ、大手で働くべきかどうか、転職するならどの大手を目指すのかをしっかり考えたうえで転職活動を進めていってください。
ただ30代を目前にしてこれからの生活に不安を感じるようになり、今よりも高い給料が欲しくなったので転職することを決めました。
もともとプログラミングに興味があって勉強していたのもあり、IT系の企業を目指していたのですが、求人を見てみると僕も名前を聞いたことがある企業の求人があったので、せっかくだと思って転職活動を進めたのです。
自分のプログラミング知識で作成したホームページなどをチェックしてもらったのが良かったようで内定を貰い、現在もその企業で働いています。自分の好きなことでストレスなく働けていますし、それでお金もたくさん稼げているので非常に満足しています。」