日本赤十字社医療センターの評判~給料・年収・日勤・夜勤なし・ブランクは?
赤十字が掲げる理念に共感して、働いてみたいと感じている人も多いのではないでしょうか。日本赤十字社医療センターは、そのような高い志を持った看護師ばかりが働いている病院です。がん治療や周産期を学びたい人には、新卒だけでなく中途採用も積極的に行っていますのでオススメです。
看護師教育が病院の中心ともいえ、理念である人道や博愛に満ちた看護実践を行うことができるとして、看護師のなかからも注目されています。
また経験を積んだ看護師は、国内救護や国際救援などに派遣されることもあり、看護実践の幅を大きく広げることができる可能性もあるのです。
ここでは、日本赤十字社医療センターの評判から、その特徴についてみていきたいと思います。
日本赤十字社医療センターとは
日本赤十字社医療センターは、東京都渋谷区において開設されている病院で、高いがん治療や母乳育児を積極的に推進している病院です。WHO(世界保健機構)とユニセフからも「赤ちゃんに優しい病院」として認定されています。赤十字精神を推進する日本を代表する病院であることは間違いありません。
詳細情報
【病院の特徴】
日本赤十字社医療センターは、1886年に開設した博愛社病院が翌年に日本赤十字社病院と改名されてから今日に至ります。わが国で初めての赤十字病院です。小児医療やがん治療に力を入れているだけではなく、救命救急や災害救護に対しても重点項目として取り組んでいます。
「人道・博愛」といった赤十字精神を行動の原点としており、治療だけではなく健康や生活まで支援を行っています。
【病床数】
708床
【診療科目】
内科、糖尿病内分泌科、血液内科、感染症科、アレルギー・リウマチ科、腎臓内科、緩和ケア科、神経内科、メンタルヘルス科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、呼吸器外科、乳腺外科、胃・食道外科、肝胆膵・移植外科、大腸肛門外科、骨・関節整形外科、脊椎整形外科、心臓血管外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、産科、婦人科、新生児科、小児科、小児保健、小児外科、化学療法科、麻酔科、集中治療科、内視鏡診断治療科、リハビリテーション科、放射線科、救急科、歯科・口腔外科、健康管理科
【設置されている診療センターや部門】
救命救急センター、周産母子・小児センター、整形外科センター。サイバーナイフセンター、血液浄化センター、創傷ケア外来、血管内治療センター、内視鏡室健康管理センター、骨髄腫アミロイドーシスセンターなど
採用条件など
日本赤十字社医療センターは、新卒だけではなく随時中途採用も積極的に行っています。
看護師の教育には熱心に取り組んでいる病院で、その歴史は100年以上にもなっています。人道と博愛の理念を胸に、高い看護実践ができるスタッフを育成し、がん治療や周産期だけではなく、国内救護・国際救援などといった判断力をも求められる技術と倫理観を持った職員が求められています。
募集内容は以下の通りです。
【病棟】
原則として変則2交替制勤務
【給与】
4年生大学卒:基本給250,852円
3年過程卒:基本給244,188円
※俸給+地域手当額(平成29年度実績)
昇給:年1回
賞与:年2回支給
その他手当:夜勤手当、時間外勤務手当、通勤手当、住居手当 など
【休日】
4週8休
国民の祝日、年末年始(12月29日~翌1月3日)、日本赤十字社創立記念日
年次休暇:年21日(ただし、4月採用の場合:初年15日付与)
その他:病気休暇・夏季休暇・冠婚葬祭などの特別休暇、その他就業規則による
【福利厚生】
保育施設完備(月額60,000円)、慶弔見舞金、永年勤続記念品、休業補償給付、住宅資金融資、日赤グループ保険、積立年金、財形貯蓄、育児短時間制度、育児休業制度、介護休業制度
日本赤十字社医療センターの内部情報
看護師の業務について
日本赤十字社医療センターでの看護師の業務は、理念として掲げられている「人道・博愛」の精神を実践することが基盤となっています。がん治療、周産期、救命吸収、災害医療の4領域が診療の中心です。
看護師のなかには赤十字の理念に惹かれて入職する人が多く、1890年から始まっている看護師教育が業務の中心となっていますので、その中で熱心に学んでいます。看護師は高い倫理観と看護実践力を、経験に応じて身に付けることができます。日本赤十字社医療センター独自の教育システムである「キャリアパス制度」です。
1年目から3年目の看護師は、OJTや新人研修などによって、基礎力を積み重ねていきます。少しずつ現場になれるなかで、基礎力だけではなく専門的な知識や技術も身に付けて、看護実践の土台を作っていきます。
4年目以降になると、視野を広くするために移動や出向も行われます。今まで学んできた看護実践をさらに専門的に奥深いところまで学ぶことができるように、学会活動や職能団体の活動にまで視野を広げます。なかには大学院に進学する職員もいます。新人職員の教育係としても期待される時期で、基礎力を固めながら高い看護実践能力を発揮していきます。
10年目以降になると、看護実践のスペシャリストとして活躍できるように、さまざまな部署でキャリアの充実を図ることや国際救援、国内救護などにかかわるようなこともあります。
日本赤十字社医療センターの看護師は、どの年代においても自分自身をどのように生かしていくかについては多様性があり、一人ひとり個性を発揮することができるでしょう。
残業、休み、有給消化など
日本赤十字社医療センターは、常時600人以上の患者様が入院されており、通院される人も1日2000人から3000人であるために、息つく暇もなく業務につかなければなりません。そのため、最初のうちは理念通りの看護実践ができないと悩む看護師も少なくありません。
新卒であるとしても、先輩職員と同じように看護実践を行わねばなりません。忙しい部署によっては日勤であっても3時間~4時間の残業となり、大変遅い時間に退勤となることも珍しくはありません。担当を受け持つ患者数も先輩看護師と同様に、新卒看護師も持つことになりますから、なかなか思うようにプライベートを満喫することは難しいかもしれません。毎日居残りして、記録をつけている看護師も多くおられます。
学ぶべきことはとても多く、勉強会や研修会、委員会活動なども活発に行われています。活動は時間外になりますから、さらに帰宅が遅くなってしまうこともあるのです。
ただし休日はしっかりと取得できますし、有給休暇の取得も問題ありません。看護師は交代勤務ですから、勤務している看護師のなかで調整しながら出勤を決めていくのです。希望通り休みを取得できない可能性はもちろんありますが、プライベートを充実させている看護師もたくさんおられます。
人間関係はいいの?
日本赤十字社医療センターでは、「人道と博愛」が病院の理念になっており、その理念に基づいた看護師教育をおこなっているために、先輩や上司にはとても尊敬できる看護師がたくさんいます。
新人看護師は新卒であっても、中途採用であっても必ずプリセプターが教育係としてつきますから安心して業務に就くことができます。プリセプターは4年目以降の看護師が受け持つことが多く、比較的若い看護師ですから新人看護師も相談しやすく、教育係となる看護師も新人の頃をよく理解することができます。そのため人間関係はそれほど悪くはないでしょう。
ただし部署によっては、かなり多忙を極めているところもあり、人材不足によってまったく余裕のないなかで業務に当たっている看護師もいます。そのような部署では自分自身の業務に精一杯になっていることが少なくありません。
さらにそのような状態で新人看護師の教育係であるプリセプターに当たってしまうと、余裕がないなかでの新人教育ですから、ストレスを抱えている職員もたくさんいます。そのため一定の割合で離職する看護師もいる状態です。
日本赤十字社医療センターの評判からみた転職するメリット・デメリット
転職するメリット
1、人道と博愛といった赤十字の理念の実践を学ぶことができる
日本赤十字社医療センターでは、「人道・博愛」という高い倫理観を有し、がん治療や周産期、国際救援、国内救護などの高い看護実践力を伴った看護師の育成に励んでいます。
この姿勢は赤十字が始まった125年前から一貫して行われてきたことです。人に寄り添って、その人個人が健康に生活するためにはどのようにすればいいのか、独自の判断力を持ち、創造性豊かなケアを行うことができるよう日々現場での看護業務に当たっています。
この看護実践は、日本赤十字社が行うキャリアパス制度によって支えられており、新人看護師は教育係であるプリセプターによるOJTによって、土台を作るために重要な時期にしっかりと基礎から専門知識まで学習をすることが可能です。
日本赤十字社医療センターで働く看護師は、この高い倫理観とがん治療や周産期などの専門知識をつけたいと考えている高い志を持っている人が多くいます。
2、専門看護師や認定看護師、国際救援・国内救護などキャリアアップが可能
日本赤十字社医療センターでの業務は、一定の部署や現場で長く経験を積むだけではなく、ある程度の時期がきたら、自ら移動や出向を志願して別の専門領域で経験を積んでいくことも可能なのです。そのため、ある一定の専門分野だけに特化した看護実践だけではなく、幅広い分野の知識や技術を身に付けることができます。
基礎的な知識を身に付けるための3年程度の時期が終了すると、新人教育のためのプリセプターへの役割を担うような場面も多くなり、自分が所属している部署に関連した領域の学会での活動、職能団体での活動などを行うことができます。その中で、さらに専門分野の知識を深めたいと考えて、大学院への進学を志す人もいます。また国内救護や国際救援などに参画することも可能です。
看護師の中にはかなりの専門分野を学び、知識と技術を身に付けているスペシャリストがたくさんいます。管理者として活躍する人もいます。
病院内には、さまざまな専門分野に長けている看護師が配置されています。そのため「がん看護」「地域看護」「家族支援」「小児看護」「精神看護」「老人看護」の分野において、高度な看護実践の機会に触れることができます。
また認定看護師としては、「がん化学療法看護」「緩和ケア」「感染管理」「集中ケア」「皮膚・排泄ケア」「救急看護」「摂食・嚥下障害」「小児救急」「糖尿病」「新生児集中ケア」「慢性呼吸器疾患」「透析看護」のスペシャリストが配置されており、現場での高度な看護実践はもちろんのこと、各部署に配置されている看護師の実践能力向上のために貢献しています。
このようなスキルを身に付けていくことが可能です。
転職するデメリット
1、残業はつねに多く、勉強会や委員会活動なども多い
日本赤十字社医療センターでは、毎日数百人の入院患者の対応が必要になり、外来に来られる患者数も数千人に及びます。高度な医療に対応するために看護師は多く配置されているものの、絶対数が充足されているわけではありません。やはりどうしてもギリギリの人員、もしくは不足しているなかで業務を行わねばなりません。
そのためどうしても、常に忙しく残業時間も多くなってしまいます。部署によっては、日勤であっても退勤が20時や21時になってしまうというところもあり、1日2~3時間程度の残業は覚悟しておかねばならないでしょう。
また独自の教育システムが存在することから、勉強会や研修会、委員会活動も積極的であり、時間外で対応しなければなりません。学ぶべきこともたくさんありますので、日々の看護業務でもさらに忙しく感じてしまいます。
決められた休日や祝日休は取得できていますが、人員が少ないなかで有給休暇の取得を言い出しにくい雰囲気がどうしてもあるようです。
2、業務が忙しく理念に沿った看護実践を行うことが難しい
日本赤十字社医療センターでは高い倫理観を掲げていますので、その考えに共感して就職する看護師がたくさんいます。しかし実際の現場ではかなり忙しく、患者様に寄り添って看護実践を行うといった理想と現実のギャップに苦しむ看護師も少なくありません。
実際、新卒で採用された看護師のなかにも1年から3年程度で退職してしまう人が少なくありません。
もちろん高度な医療のなかで看護実践を行えるという環境ですから、多くの看護師は忙しいなかでも目標を持って頑張っています。そのような忙しい日々のなかで、自分自身がどのように患者様に寄り添って看護を行っていくのかという、自分なりの看護観を持っておく必要があります。
ただ単に「スキルアップしたい」「寄り添って看護実践したい」というだけでは、なかなか続けることは難しいように感じます。
まとめ
日本赤十字社医療センターで看護師として働きたい人のために、評判など詳細をお伝えしました。
「人道・博愛」という赤十字の理念を胸に、高い倫理観と高度な医療を提供している病院です。看護師として就業するのであれば、間違いなくそれらのスキルを高めることができます。
さ らに日本赤十字社医療センターの内部情報を知りたい人であれば、看護師転職サイトに登録することをオススメします。担当コンサルタントが内部情報をしっかりと掴んでいますので、細かな人間関係や上司の性格などを知ることができます。
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