アルバイトは職歴に書いても大丈夫?フリーターの履歴書と職務経歴書の書き方
フリーターの方は履歴書に職歴としてアルバイト歴を書いても良いのでしょうか?実際にフリーターとして転職活動をするときに、アルバイト歴は職歴として認められるのか不安になったことはありませんか?
また履歴書と一緒に転職で使われる職務経歴書とはどういった書類なのでしょうか。そこでこの記事ではフリーターの履歴書や職務経歴書の書き方をご紹介します。
フリーターが履歴書を作成する時のポイント
フリーターの方が履歴書を作成する際に、覚えておきたいポイントが4つあります。まずはその4つのポイントを解説したいと思います。
アルバイトも職歴に記載する
フリーターの方の履歴書に関する1番の悩みが、今までのアルバイト歴を職歴欄に書いて良いのかどうかという点です。転職活動をしていく中でアルバイト歴は職歴とは認められず、書いてはいけないものと思い込んでいる方もいるかもしれません。
ですがアルバイト歴は履歴書の職歴欄に書いても何も問題が無いので安心してください。
アルバイト歴を職歴に書いて良い理由
なぜアルバイト歴を職歴に書いてよいのでしょうか。それは企業が自分の企業に入社して即戦力で働いてくれるかどうかを重視しているからです。社員を育成するのにも時間とコストが掛かるため、できることなら育成の手間がかからないスキルを持つ人材を欲しています。
企業の役に立つスキルや経験を持っているかどうかを判断するのに重要なのが履歴書と面接です。企業によっては書類選考を行っているほか、履歴書でアルバイト歴をアピールしていれば、必ず面接官に質問されます。
自分と企業の双方にメリットがあるので、アルバイト歴は積極的に履歴書に書いていくようにしてください。
職歴を書ききれないときはアピールできる職歴をチョイス
様々な企業へ転職やアルバイトを行っていて、職歴欄に書ききれない時は、企業へのアピールポイントがある職歴を優先してチョイスすると良いでしょう。ただし職歴をチョイスする際はちょっとしたコツが必要になります。
アルバイト歴を職歴に書いて良い理由
そのコツとは働いていた期間が短いアルバイト歴はチョイスしないようにすることです。目安としては3ヶ月以上働いた職歴を選ぶのが無難です。たとえ希望する企業に関連する職種であっても、すぐに辞めてしまった職歴を履歴書に書くと、企業側が「うちの企業もすぐに辞めてしまうのでは』と考えてしまいます。
むしろ関連のある職種だからこそ、書かない方が良い場合もあるので気を付けなくてはいけません。企業も人件費など多くのコストを払って転職者を迎え入れています。すぐに転職者に辞められるとそのコストが損失になってしまうため、できるだけ転職者には長く働いてほしいと企業は考えて採用者を選んでいます。
免許や資格もアピールできるものを書く
免許・資格の欄も書くスペースが限られているため、多くの免許や資格を取得している方もアピールできる免許・資格を選んで履歴書に書くのがベターです。
文字数の長い免許や資格もあるので、履歴書の免許・資格名は略称で書きたくなりますが、履歴書では正式名称で書かなくてはいけないので気を付けてください。
また今勉強中のスキルの中で、志望している企業に関連のある資格であれば、履歴書に書いても問題ありません。合格する自信を持って積極的に武器にしましょう。取得している資格が多いということは、それだけ勉強熱心に資格を取得する意欲があることです。
企業によっては入社後に資格取得を求められることもあり、資格取得に成功すれば給料や待遇が良くなることもあります。こういった点をアピールするためにも、免許・資格欄にはできるだけ多くの資格を書くようにしてください。
免許・資格欄を書く際の注意点
免許と資格には書く順番があり、最初に免許を列挙してから資格を書くことが決まっています。意外と知られていないことなので覚えておきましょう。加えて資格の級によっては、履歴書に書いても効果が無いこともあるので注意してください。
例えば漢検であれば2級から、英検の場合は概ね2級からですが、企業によっては準1級以上や1級のみを評価対象にしている企業も存在しています。
こういった資格の評価基準求人に書かれていることが多いため、資格欄を書く際は求人をチェックしながら書くのがおすすめです。
志望動機や自己PRは説得力を持たせる
志望動機や自己PR欄も、履歴書をチェックする採用担当が重視しているポイントです。志望動機は、転職者が企業に対してどのくらいの熱意をもっているのかを見られており、面接でも必ず志望動機に関する質問が飛んできます。
履歴書に適当な志望動機を書いていると、面接で突っ込まれたときにすぐに返答することができずにもたついてしまい、企業への印象を悪くしてしまいます自分が本気で志望の企業に転職したいことをアピールし、面接でもちゃんと受け答えができるように準備しておくようにしてください。
自己PR欄も同じで、適当なことは書くのはNGです。自分が企業に貢献できるスキルを持っており、どのように活かすことができるかを説明して採用担当を納得させる必要があります。説得力のある自己PR文を書くことで、採用担当が抱く印象と評価が大きく変わってきます。
採用率が高くなる自己PR文の作り方については、こちらの記事で例文付きで解説しているので、合わせて参考にしてみてください。
フリーター職務経歴書作成のポイント
転職活動では履歴書と共に職務経歴書という書類も作成することができます。果たしてフリーターの転職活動でも職務経歴書は必要なのでしょうか。
この項ではフリーターの転職活動と職務経歴書の関係をご紹介します。
そもそも職務経歴書とは
職務経歴書とは、転職者が培ってきて職歴やスキルを1~2枚のA4用紙にまとめ、受け取った企業が転職者の持っているスキルを一目で分かるようになっている書類です。
コンビニや文房具店など様々な場所で履歴書を購入することができますが、職務経歴書は履歴書と一緒に同封されているため、履歴書を持っているのであれば手元に必ずあるはずです。
職務経歴書にも履歴書と同じように職歴欄や自己PR欄がありますが、両方に同じ内容の文章を書く必要はありません。職務経歴書に職歴や自己PRを書いた場合は、履歴書の職歴欄や自己PR欄に「職務経歴(自己PR)につきましては、別紙に記載しています。」と記載して省略するのでOKです。
アルバイトでも職務経歴書は書ける
「職務」と書かれているため、職務経歴書にはアルバイト歴を書いても良いのか不安になってしまう方も多いかと思います。職務経歴書も履歴書と同じようにアルバイト歴を書いても問題ありません。自信を持って職務経歴書にアルバイト歴も記載しましょう。
ただしアルバイト歴は離職期間中の活動とみなされるため、面接でなぜ転職せずアルバイトをしていたのかを聞かれることもあります。様々な理由があるとは思いますが、どんな理由であれ面接では正直に答えるのが無難です。
もし嘘の理由を面接で言って、それを突っ込まれて答えに詰まると、面接官は口にしなくても嘘であることがバレます。どんなにネガティブな理由でも正直に言った場合と、嘘をついてバレた場合では、当然嘘をついた方が面接官の心証は悪くなります。
履歴書でも面接でも正直な情報を伝え、採用担当や面接官の心証をできるだけ良い状態に保つことを心掛けてください。
特にアピールしたい職歴をピックアップする
職務経歴書は履歴書の職歴欄に比べて記載欄が大きくなっています。ですので勤めた企業名だけではなく、その企業での詳しい仕事内容や自分が得たスキルなどを書くことができます。
自分にとってその企業での経験がどのように糧になっているのか、志望する企業でその経験がどう活きることがアピールすることが可能です。ですので特に自分のアルバイト歴や職歴の中でアピールできる職歴を選び、詳しい解説を載せて転職活動の武器にしましょう。
また記載する欄が大きいため、履歴書では入りきらなかったり、書きたかったけど書けなかった経歴についても解説することができます。アピールできる武器が多ければ多いほど転職に有利に働きますし、記載が多ければその熱意が採用担当に良い心証を与えます。
職歴から自分のアピールを積極的に行い、採用担当や面接官の記憶に残る履歴書を作成しましょう。
履歴書や職務経歴書のNGな書き方
企業に提出するものなので、履歴書や職務経歴書は適当に書いて良いという訳ではありません。書き方のマナーが存在しているので、履歴書や職務経歴書を作成する際は気を付けてください。
文字や文章は読みやすく
履歴書や職務経歴書は企業に提出するフォーマルな書類です。アルバイトでの履歴書ではそこまで字の綺麗さや文章の読みやすさを気にされることはありません。しかし企業への転職活動においては、字のきれいさや文章の読みやすさも採用の評価ポイントとなるので注意が必要です。
社会人になるとビジネス用の書類などで自分の字を書いたり、書類を自分の言葉でまとめる機会がやってきます。この時字が汚かったり、読みづらい構成の文章であったりすると、それを読んだ方が内容を理解することができないため、仕事をスムーズに進めることができなくなってしまうのです。
確かに履歴書や職務経歴書の内容も大切ですが、根本的な部分である字の綺麗さや文章の構成力も採用担当にチェックされています。履歴書や職務経歴書を作成する際は、相手が読みやすい字や文章を書くことを心掛けましょう。
職歴やスキルで嘘を書かない
先ほども触れましたが、職歴やスキル、志望動機などではどんなにネガティブな理由でも嘘を書いてはいけません。バレなければ良いと思っている方も多いですが、面接でこれらのポイントは必ず面接で質問されます。
嘘をついていると深く突っ込まれたときに受け答えができなくなり、態度に必ず現れて面接官に嘘であることがバレてしまいます。履歴書を提出してから面接までに、面接官を納得させるだけの受け答えを用意できれば問題ありませんが、面接官は予想外の角度から質問を飛ばしてくるので大抵バレてしまい、、面接官の心証を悪くするのがほとんどです。
それならどんなネガティブな理由であれ、最初から正直に答えていれば焦る必要もありませんし、面接官の心証の悪さを最低限に留めることができます。最初から正直に面接官と向かい合い、転職活動中は嘘をつかないようにしてください。
テンプレート通りの志望動機は絶対にバレる
書籍やインターネット上では、志望動機や自己PR文の例文やテンプレートが多く掲載されています。それを参考にして自分の文章を作り上げるのは良いのですが、テンプレートをそのまま使用するのは問題です。
採用担当や面接官は毎年数多くの転職者の履歴書をチェックしているため、似たような文章の構成を把握しています。あまりにも似たような文章の履歴書が多ければ、インターネットなどで検索もするでしょう。そうすれば履歴書に書かれている文章がテンプレートであることがバレてしまいます。
採用担当や面接官はこういった情報を逐一チェックしており、テンプレート通りの文章は絶対にバレてしまうのです。当然テンプレート通りの文章は転職者への印象を悪くします。必ず自分の文章で履歴書や職務経歴書を書くようにしましょう。
履歴書と職務経歴書に違う内容を記載しない
履歴書と職務経歴書にはそれぞれ職歴や自己PR欄があります。一見2つの書類に違う内容の職歴や自己PRを書けば、多くのことをアピールできるので良いように思えます。ですが2つの書類で別のアピールをしていると、採用担当も情報が錯綜して混乱してしまい、どっちの情報をメインにして転職者と面接したら良いのか迷ってしまいます。
アピールポイントを多くするよりは、自分にとって大きい武器になると思うポイントを1つメインに据え、補足としてこういったスキルも持っているというアピールをするのが良いでしょう。履歴書や職務経歴書に書ききれなかったアピールポイントは、面接でアピールすることも可能です。
どのアピールをしたいかある程度順序をつけておき、履歴書や職務経歴書の情報は見やすくスッキリとさせることを意識してください。
まとめ
履歴書の職歴欄にアルバイト歴を書いても問題はありません。アルバイト歴であっても、企業にアピールできるポイントがあるのなら、積極的に武器にしていけば採用される可能性は高くなります。志望理由や自己PRに関しては、面接でちゃんと受け答えできる内容を用意し、伝えたくない事実も嘘をつかずに正直に伝えましょう。もちろん文字や文章を読みやすくするのも大切です。ただし文章はテンプレート通りだとバレるので、自分の文章で絶対に作成してください。
企業での転職活動では、履歴書の出来が転職の成功を左右するといっても過言ではありません。ただ履歴書だけではなく、面接も転職の成功に関わる大切な転職活動です。
フリーターの面接でおさえておきたいポイントについては、こちらの記事で紹介しているので、気になる方はこちらも1度ご覧ください。